はじめに
SparcStation2(以降SS-2)といえば、かつては「ん百万円の高級ワークステーション」としてその名を轟かせたものだが、最近のアキバでは\1000〜\3000で取り引きされているらしい。世の中やはりどうかしている。
私は某ルートよりタダで入手したのだが、OSが死んでいてBOOTしない。Sparc用Linuxも試みたがいまいち調子が悪い。たとえOSが動いたとしても遅くて使い物にならないことは目に見えてる。そこでこの筐体の中にDOS/Vを組み込んでPC-UNIXを動かせば、SunOSやSolarisよりステキな環境がGETできる、、、かも。
部品の調達
SS-2は背が低い。低すぎる。わずか73mm!ケースの内寸50mm!! この筐体にマザーボードが載ったとしても、普通の拡張カードは差せない。そして電源。これもまた普通のATX電源は筐体におさまりきらない。さてどうするか。
MainBord
MicroATX。PROTON VELOCITY TG に載っていたモノらしい。ジャンク品。VGA&SOUNDがオンボードで450MHzまで設定できる。
VGA:ATi RAGE IIc ? VRAM 4MB。
SOUND:CRISTAL。
CPU:Cyrix 686MX-233。
中古品。チープなマシンにはCyrix。これ常識。
LAN
VIA VT86C926が載っている謎の赤いカード。
10BASE。高さが45mmの極低仕様。
電源
左が今回使用するMicroATX仕様、150W。バルク品。右は普通のAT電源。大き さの違いが分かってもらえるだろうか。この小ささでも高さは80mm。蓋をはずしてやっと70mm。ヤバイ、高さ制限オーバーだ。
OS設定
組み上げる前に、まずOSのインストール。
今回はLaser5 Linux 6.0とやらを使ってみることにした。
、、、いきなりトラブった。CD-ROMからブートしない。
プライマリのマスターにすればブートするのだが、プライマリのマスターといえばやはり起動用HDDにしておきたいしねえ。
仕方ない。起動用フロッピーを作るか。
DOSでも良かったが、今後何かと便利なのでWindowsを入れておくことにする。
が、、、CD-ROMを認識せず、、、インストール中は認識していたのに。
IDEドライバーがおかしい?
Webから最新ドライバーをダウンロード、インストール。
今度は認識。これでLinux用のブートディスクが作れる。
やっとLinuxインストール。
インストール作業は難なく終わったのだが、、、
またトラブル。
LANカードを認識しない。メーカー不明のカードで、コントロールチップに「VIA VT86C926」を使っている。こいつが使えないとSS-2 DOS/V化計画はふりだしへ戻ることになる。他のカードは背が高すぎて筐体に入りきらないから。ネットワークが使えないとなるとUNIXの魅力が半減してしまうし、、、
ドライバーは?
インストール中に自動認識させたドライバーは「ne2k.pci」。
コイツか?
Webを探すと、「VIA VT86C926」には「ne」を使用とのこと。
設定ファイルを書き換えると、、、
動いた
Windowsマシンと接続してFTPしてみる。
おお、繋がる繋がる。
次はホームページでもアップロードしてみるか。
と思ったがそんなことやってる場合じゃない。まず組み立てなきゃ。
CPUクロック
いままで安全にコトを運ぶために66×3にしてあったが、いろいろ試して66×3.5で落ち着いた。これで231MHz。Cyrix(MIIの場合)では300MHz相当らしい。 BIOSもきちんと300MHzと誤認?
組み立て
今回の鬼門は何と言っても電源。小型の物を選んだとはいえ、まだまだデカ過ぎる。いろいろ悩んだ末、SS-2本体ケースの底を電源の大きさに合わせて開口することにした。
電源の高さがSS-2のケース内寸より大きいため、このように下へはみ出す形で組み込む。
電源ボックスの蓋は自作の物へ交換。これでSS-2本体ケースに納まる。
LANカードもなんとか納まった。本体ケースに当たる所を少し削ってある。
完成
すべてのパーツを組み込んだところ。
筐体が小さすぎてCD-ROMは内蔵できなかった。
電源スイッチはココ。
FDDのイジェクトはこのように。
「緊急取り出し穴」に棒を突っ込む。イジェクトボタンを付けるのが面倒だったから、、、
XWINDOW稼動中。